医療事務 2024.02.16

【事務長】2023年の総括・2024年の展望

【事務長】2023年の総括・2024年の展望

2023年は医療業界および介護業界において、事務長クラスのポジションの採用市場が大きく変化した一年でした。特に雇用する側の目線から見ると、適切な求職者を見つけることの難しさがより一層明確になった年と言えます。

本コラムでは事務長ポジションの転職について、2023年の動きを振り返りながら、2024年に向けた展望を深掘りしていきます。

2023年の総括

2023年、医療業界および介護業界は転職が活発な業界であったにも関わらず、管理職や事務長クラスのポジションに対する採用市場では、質の高い求職者を確保することが一層難しくなっていると認識されるようになりました。

管理職や事務長クラスの採用は無料媒体では難しい

管理職や事務長クラスのポジションにおいては、組織の運営に直接関わる重要な役割を担うため、技術的なスキルだけでなくリーダーシップ、組織管理能力、さらには業界特有の知識や経験が求められます。そのためハローワークなどの無料媒体での採用は現実的ではないというのが業界全体の共通認識として広まっています。

リファーラル採用の限界が見えてきている

これまで医療業界および介護業界では、人脈を通じた転職、例えば知人の紹介や以前の上司からの誘いが主流でした。しかし事務長クラスのポジションにおいては、このようなリファーラル採用という手法には限界があるとの認識が広まっています。

従業員に、管理職として適性のありそうな知人を紹介してもらうリファーラル採用が多い一方で、そのようにして入職してきた人材にミスマッチが生じ、頻繁に離職しているというケースがあります。このような状況は採用する側と求職者側の両方に不利益をもたらすため、採用のプロセスを見直す動きが強まっています。

求められる求職者の特徴は?

雇用する側の組織の体質や規模感によっても変わりますが、管理職や事務長クラスの転職市場ではこれまでの経歴や成果を定量的に説明できる人材が求められるようになっています。

このような状況の変化は、医療業界および介護業界における採用の方法や考え方にも影響を及ぼしており、求職者には自己アピールの方法を見直し自分の価値を明確に伝えるスキルが求められています。雇用する側もまた求職者の定量的な成果を評価する視点を持つことで、組織にとって真に価値のある人材を見極めることが可能になるのです。

2024年の展望

2024年の展望

管理職や事務長ポジションにおける2023年の採用市場は、質の高い求職者を確保することの難しさを改めて浮き彫りにしました。加えて人脈を通じた転職の限界も明らかになってきており、新たな才能や視点を取り入れたいと考える医療機関や介護施設が増えています。

2024年、医療業界および介護業界では従来の採用方法に加えて、積極的に外部からの新しい人材を受け入れる動きが加速すると予想できます。

事務長ポジション専門の転職エージェントは少ない

現在医療業界や介護業界において、事務長クラスのポジションを専門に扱う転職エージェントは限られています。また慣習的にリファーラル採用に依存してきた背景から、管理職クラスの求人は医療事務や介護職に比べて市場に出回ることが少ないようです。

事務長の採用は医療機関や介護施設にとって極めて重要で、組織の将来を左右するほどの影響力を持っています。そのため雇用側は事務長の候補者に対して厳しい目を持ち、その能力が現場に適しているのかどうかを慎重に評価します。

事務長ポジションに医療業界での就業経験が必要であるとは言えない

事務長ポジションの採用においては、医療業界での就業経験が絶対条件ではありません。医療業界以外の分野で組織運営や業績改善に顕著な成果を挙げた経験を持つ求職者も、その能力を高く評価される可能性が大いにあります。

例えば金融機関における業務効率化の実績や、IT業界でのコミュニケーション改善策の導入など、管理職としての具体的な成功例を持つことが医療機関における事務長ポジションでの活躍を採用担当者に期待させることができるアピールポイントとなります。

求められるのは「定量的な成果」

職務経歴書にこれまでの業績改善の成果を記載することは、その人を物語る“ストーリー”として魅力的に映るかもしれませんが、雇用する側は具体的な数値を求めています。

例えば病床稼働率の改善や外来患者数の増加など、明確な数値での成果を示せる求職者は雇う側に魅力的に映り、より期待を持たせることができます。

医療業界および介護業界で事務長として成功を収めるためには、業界特有の知識と経験も重要ですが、それ以上に組織運営や業績向上に直接貢献できる実績とスキルが求められているのです。

事務長としてキャリアを積むために

事務長としてキャリアを積むために

事務長としてのキャリアを積む上で、転職エージェントの活用は非常に有効です。転職エージェントを適切に活用することで、求職者は自分に最適なポジションへの転職が可能になります。

転職エージェントも「人」

転職エージェントは単なるサービス提供者ではなく「人」です。彼らとの関係を大切にし、相互理解に基づく協力関係を築くことが望む転職を成功させる上で重要になります。

転職エージェントは単に企業と求職者を引き合わせるだけではなく、求職者の価値を正しく企業に伝えて最適なマッチングを実現させようとします。そのため、求職者がいかに適切に転職エージェントに対して情報提供をするかが転職の成功を左右するのです。

面談の段階から転職エージェントと良好な関係を築き、定量的な業績や改善した結果をしっかりと伝えて自分のキャリアを的確にアピールすることが求められます。

面接では「定量的な説明」が非常に重要

面接での自己PRの際には特に「定量的な説明」が重要です。自分の業績や成果を数字で具体的に表現することによって採用担当者に自分の価値をはっきりと伝えることができます。

面接での「定量的な説明」を効果的に行うためには、転職エージェントとの対話の中で練習して伝える能力を磨くことが近道です。転職エージェントを通じて自分のキャリアや成果を適切にアピールすることができれば、より良い転職の機会を掴むことができるでしょう。

あなたの魅力を企業に伝えるために

素晴らしい経歴や成果を持ちながら、定量的な説明が苦手で良い縁を逃すケースもあります。定量的な説明ができることが直接的に有能さを示すわけではなく、説明できないからといってマネージャーとしての能力が劣るわけではありませんが、このような状況は大変もったいないと言えます。

素晴らしいポテンシャルを持つ人が、自分の価値を正確に伝えられずにチャンスを逃すことがないように、定量的な説明の重要性を理解して自己アピールに活かしていきましょう。

転職活動で「良い縁」を得るために

D&Mキャリアでは医療業界や介護業界に特化した経験豊富なキャリアアドバイザーが、個々のキャリアを丁寧に評価して最適な転職先を提案します。事務長ポジションでの転職を目指す時に直面する可能性のある困難を理解して、それぞれに合った解決策を提供することに尽力しています。

医療業界や介護業界に特化した転職エージェントとして専門知識と経験を活かして、皆様の「良い縁」を見つけるお手伝いをいたします。

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