介護 2024.02.15

【介護職】2023年の総括・2024年の展望

【介護職】2023年の総括・2024年の展望

2023年が終わり新たな年を迎えた今、介護職の転職市場ではどのような動きが見られるのでしょうか。

本コラムでは2023年の総括と、2024年に向けてどのような展望が見えてくるのかを解説します。

2023年までの総括

2023年、介護職の転職市場は新型コロナウイルス感染症の分類変更にもかかわらず、大きな変化を見せていませんでした。市場の基本的な構造や動きもまた、顕著な変動は見られていません。

人手不足は続いている

2023年以前から介護職における人手不足の問題は深刻で、採用側のニーズが非常に高い状況が続いています。この人手不足は業界全体に大きな影響を及ぼし、雇用市場の重要な課題となっています。

厚生労働省の報告によると、第8期介護保険事業計画に基づく推計では2025年度には約243万人の介護職員が必要とされています。しかし2021年10月の時点で、介護職員の必要数はおよそ222万人と推計されていたのに対し、全国の介護職員数は約214.9万で、推計された必要数を約7.1万人下回っていました。そして人手不足の問題は、長期にわたり解消の目処が立っていません。

介護現場の実情

また介護現場についての調査結果も、この人手不足の深刻さを示しています。

公益財団法人介護労働安定センターの2022年度の調査によると人手不足を感じている介護事業所の割合は66.3%に上り、これは2年連続で前年度を上回る数値です。

このデータは介護業界が直面している人材確保の難しさが浮き彫りになり、人手不足の解消が急務であることを示しています。

外国人労働者の流入が活発になった

2020年から介護業界で取り組まれていた外国人労働者の流入は、2023年5月の新型コロナウイルス感染症の分類変更に伴ってさらに活発になりました。

首都圏では特に顕著に表れていますが、関西圏においても一部では外国人材の受け入れに抵抗があるものの、全体的には同じ流れが進んでいる様子が窺えます。

2024年の展望

2024年の展望

2024年には、外国人労働者の介護業界への流入がさらに加速すると予想されます。それに伴い今後起きる変化を予想することができます。

雇い入れる側の意識が変わる

これまで日本人ヘルパーは介護業界の転職市場において有利な立場にありましたが、外国人労働者の増加とその優秀さにより、この傾向は変わる可能性があります。

外国籍の労働者が増える中で、日本人ヘルパーの市場価値に変化が見られるかもしれません。

また介護業界においては、雇用する側の意識改革も進むと予想されます。多様な労働力を受け入れ、異文化間の協働をする姿勢がより求められるようになるでしょう。

外国人労働者を扱う人材紹介会社が増えている

2020年以降、市場の需要に応え、外国人材を専門に扱う人材紹介会社が増加しています。介護業界では、ベトナム、インドネシア、ミャンマーなどアジア諸国出身の労働者が活躍しています。

外国人材は制度として日本人労働者に比べて転籍・転職がしづらいため、特定技能人材の定着率は高めです。今後も続いていく深刻な人材不足を考えると、彼らは多くの介護事業所を支える貴重な存在となり得るでしょう。

外国人労働者の採用には時間がかかる

外国人労働者の採用には、ビザの申請や訓練などのため4~5ヶ月かかることがあります。そのため採用には事前の準備と理解が必要です。外国人労働者の高い定着率を考慮すれば、長期的な人材戦略の一環として外国人労働者の採用が重要であると考えられています。

また彼らの採用は事業所の人材不足問題の解決に繋がるため、採用にかかる時間と労力は将来的な利益に繋がる投資と考えられます。

このように外国人労働者の積極的な採用は、介護業界における人材不足の解消や多様性の促進、そして事業の継続的な成長に対して重要な役割を果たすことが期待されています。

今後に向けて

今後の動向や、どのようにすれば介護業界で活躍できる人材になれるのかをご紹介します。

外国人労働者と一緒に働く機会が増える

外国人労働者と一緒に働く機会が増える

今後の介護業界では、外国人労働者と共に働く機会が増えることが予想されます。この変化は職場における文化的な多様性を高め、新しい視点を業界にもたらす可能性があります。

転職活動においては、外国籍の同僚と一緒に働いた経験や、異なる文化の職員を含むチームのリーダーとしての役割を経験している人は、そのような背景を職務経歴書に記載することで採用担当者からの評価を高めることができます。

外国人と共に働いた経験は求職者が文化や宗教などの違いを乗り越え、多様性のある環境で貢献できることをアピールできる要素になり得るでしょう。

市場価値を確認する

転職活動では自分の市場価値を理解し、それを適切に表現することが重要です。

市場環境は常に変化しており、これに適応するためには自分の強みや弱みを客観的に評価し、それに基づいてキャリアを形成する必要があります。

履歴書や職務経歴書において自分の経験やスキルを適切に表現することは、採用担当者に自分の価値を伝える上で非常に重要です。特に転職市場においては求職者がどのように評価されているのかを理解し、その観点から自己をアピールすることが求められます。

例えば転職回数が多い場合でも、その経験がどのような価値を持つかを明確にして自分の強みとして打ち出すことが重要です。

市場価値を高めることが大切

市場価値を高めるためには、自己のスキルを高めることが必要です。今後は特に外国人労働者と共に働いた経験や、多様性のある環境で対応する能力が重要視されるでしょう。

さらに今後の転職市場では、これまで重視されなかったような多文化共生に関する経験を履歴書や職務経歴書に積極的に盛り込むことがますます重要になってくると予想できます。

労働人口は減っていく

日本全体で見ると労働人口は減少傾向にあり、これは介護業界にも大きな影響を及ぼしています。

特に注目すべきは、2030年までに15歳以上65歳未満の生産年齢人口比率が60%以下になると予測されている点です。また労働需要に対する人手不足が644万人に達するとも予測されており、介護業界においても労働力不足が深刻化することを意味しています。

このような背景を踏まえると、外国人労働者の導入とその重要性は介護業界において不可欠な要素となります。人手不足の解消だけでなく、市場の構造変化への対応、経済の活性化に向けた外国人労働力の活用は今後ますます重要になるでしょう。

介護業界はこの変化を受け入れ、労働人口減少の影響を最小限に抑えるための計画を立てていく必要があります。

転職で求められるもの

施設側が入居者数の増加や売上の向上を目指す中で、採用を考える人材は実際のところ「近くに住んでいる」「経験がある」などの基本的な条件が重視される傾向があります。

今後はそのような基本的なものに加えて、異文化間のコミュニケーション能力などの新たな価値が求められるようになるでしょう。

転職市場における価値の高め方には、自分の経歴や能力を正確に把握し、それをどのように価値あるものとして提示できるかが鍵となります。自身の市場価値を高めるための努力と雇用市場のニーズを理解することは、介護職員として活躍していくためにますます重要になってくるでしょう。

市場価値を高めるために

介護業界で市場価値を高めるためには、時代の変化に合わせた柔軟なキャリア形成が重要です。D&Mキャリアでは、介護業界の最新動向を踏まえたキャリア形成のサポートを提供します。

市場価値を高め、介護職としての可能性を最大限に引き出すために、ぜひD&Mキャリアへご相談ください。私たちは、あなたが介護職として活躍できるよう全力でサポートいたします。

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