介護 2023.06.21

どんな資格が必要?介護職員のキャリアアップモデル

どんな資格が必要?介護職員のキャリアアップモデル

本記事では介護職員の一般的な「キャリアアップモデル」を、実務経験の年数に応じて解説します。

キャリアアップのために必要となる資格も紹介しますので、「スキルアップしたい」「専門職を目指したい」「管理職に就きたい」という方は是非ご覧ください。

介護職におけるキャリアアップモデル

介護職におけるキャリアアップモデルは、実務経験の年数に応じて大きく次の二段階に分けられます。

第一段階:実務経験3年未満

3年以上の実務経験を経て介護福祉士の資格を取得した後は、自分が考えるキャリアプランに応じて「認定介護福祉士」「生活相談員」「ケアマネージャー(介護支援専門員)」「サービス提供責任者(サ責)」「管理者・施設長」といった上位の職種を目指します。

第二段階:実務経験3年以上

実務経験3年未満の人は、まずは介護福祉士の資格取得を目指すのが一般的なキャリアアップモデルとなります。通常「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」という段階を経て資格の取得を目指します。

実務経験3年未満の人のキャリアアップモデル

実務経験3年以上の人のキャリアアップモデル

介護業界では経験や資格がなくても働ける場合があるため、介護職が未経験の人や資格を持っていない人もいます。そのような人も、資格の取得を通じてキャリアアップを目指すことが可能です。

こちらでは、介護福祉士の資格を取得するまでのキャリアアップモデルを紹介します。

介護職員初任者研修を修了する

介護職員初任者研修は、介護業務において必要となる基本的な技術や知識を学ぶための研修です。指定の養成機関またはオンラインで講義を受け、講義と実技演習を含む130時間(10日間)の研修を終えた後、試験に合格すれば修了となります。

介護福祉士実務者研修を修了する

介護福祉士実務者研修は、より実践的な技術と知識を学ぶための研修です。特定の資格は必要なく、年齢や経歴に関係なく受講できます。ただし一部の養成機関では基本的な介護知識を持っていることが前提となっている場合がありますので(※例:介護職員初任者研修を修了している)、養成機関に問い合わせて要件を確認しましょう。

介護福祉士実務者研修を修了するには450時間の研修を受講しなければいけませんが、介護職員初任者研修を修了している場合、その130時間分が免除されます。介護福祉士実務者研修では修了試験は義務付けられていませんが、これも養成機関によって異なります。

介護福祉士実務者研修を修了すると介護福祉士の受験資格が得られますので、介護福祉士を目指す人にとってこの研修は重要なステップとなります。

介護福祉士の資格を取得する

介護福祉士は介護職における唯一の国家資格で、高度な専門知識と技術を有していることが認められます。受験資格を得るには、介護福祉士実務者研修の修了と3年以上の実務経験が必要です。

介護福祉士の試験は4つの領域の12の科目と総合問題を合わせた13科目で構成されていて、実技試験も行われ、実際の介護の現場で起こり得るシチュエーションに対応できるかどうかが試験されます。

介護福祉士の資格を取得すると、より専門的な介護サービスが行えるようになるだけでなく、他の介護職員の指導を任されるなど仕事の幅が広がります。その結果、給与アップが望めたり、転職活動でのアピールポイントとなるかもしれません。

実務経験3年以上の人のキャリアアップモデル

介護福祉士の資格を取得した後、キャリアアップのために目指す職種は様々です。

ここでは「認定介護福祉士」「生活相談員」「ケアマネージャー」「サービス提供責任者」「管理者・施設長」について解説します。

認定介護福祉士

認定介護福祉士は介護福祉士の上位資格として、2015年12月に設けられた民間資格です。

認定介護福祉士の主な役割として、「介護チームのマネジメントと育成を行い、サービスの質を向上させる」「地域包括ケアの一環として、医師や看護師といった他職種と連携し、介護サービスの中核を担う」といったことなどが挙げられます。また地域の介護施設、ボランティア、家庭で介護をしている人などに対して、専門的なアドバイスを行って地域全体の介護力を高めるという重要な役割も担っています。

認定介護福祉士になるには?

認定介護福祉士になるには、前提条件として介護福祉士資格取得後の実務経験5年以上と100時間以上の現任研修が必要で、その上で認定介護福祉士養成研修を受講して「認定介護福祉士養成研修Ⅰ類(13科目)」と「認定介護福祉士養成研修Ⅱ類(9科目)」の全科目を修了しなければいけません。

生活相談員

生活相談員は「ソーシャルワーカー」とも呼ばれています。介護施設の利用者やそのご家族から介護に関する相談を受け、介護施設や他の機関への連絡・調整、各種手続きを代行するといった介護サービスの「相談窓口」としての役割を担います。

生活相談員になるには?

生活相談員になるのに一般的には社会福祉士、精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格のいずれかの資格が必要ですが、自治体によって要件が異なりますので、各自治体の応募要件を確認しましょう。

ケアマネージャー(介護支援専門員)

ケアマネージャー(介護支援専門員)

ケアマネージャーは、厚生労働省が定める介護保険法に基づき、利用者に合わせたケアプランを作成する職種です。利用者やそのご家族、医療機関、介護事業所との連携やスケジュール調整を行います。

ケアマネージャーになるには?

ケアマネージャーになるには介護支援専門員実務研修受講試験を受けて合格した後、介護支援専門員実務研修を修了しなければいけません。

なお介護支援専門員実務研修受講試験を受験するには、「介護福祉士や理学療法士などの国家資格の職種、または生活相談員や支援相談員などの特定の職種での5年以上かつ900日以上の実務経験があること」という要件を満たしている必要があります。

サービス提供責任者

サービス提供責任者は訪問介護のコーディネーターとして、ケアプランに従って訪問介護計画書を作成し、介護ヘルパーの配置と指示を行う職種です。介護サービスが円滑に進行するように、介護職員のスケジュール管理やサービスの調整といった業務を担当します。

サービス提供責任者になるには?

サービス提供責任者になるには介護福祉士の資格、または介護福祉士実務者研修を修了している必要があります。

管理者・施設長

管理者や施設長は、介護施設やサービス事業所の要となり管理や運営を担当します。主な業務には利用者や介護職員の管理、介護施設の運営、財務、行政との連携などがあります。

利用者に質の高い介護サービスを提供するための体制を整えると共に、介護施設の環境を改善して介護職員が働きやすい職場を作り上げるための重要な職種となります。

管理者・施設長になるには?

管理者や施設長になるための要件は、施設形態によって異なります。

例えば特別養護老人ホームの施設長になるには、「社会福祉主事の要件を満たす人」「社会福祉事業に2年以上従事した人」「社会福祉施設長資格認定講習会を受講した人」という要件を満たしていなければいけません。

まとめ

今回は介護職として働く人の「キャリアアップモデル」についてお話ししました。介護の分野は幅広いため、自分の理想のキャリアを形成するためにどの道に進めばいいのか迷うこともあるでしょう。

そうした時には、D&Mキャリアへご相談ください。どんな職種を目指すのかの選定、そのために必要になる資格、そして長期的なキャリアプランの策定などをアドバイスします。

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