【働きながら転職活動】メリット・デメリットを解説

働きながら転職活動を行うのは難しいと考える人は多いと思います。在職中、限られた時間の中で理想の転職先を見つけて内定を得るのは容易ではなく、効率的な計画と戦略が求められます。

本コラムでは働きながら転職を目指す際のメリット・デメリット、また転職を成功へと導くためのポイントについて解説します。

働きながらの転職活動は難しい？

在職中の転職活動にはどのような「ハードル」があるのでしょうか。多くの人が直面する問題を紹介すると共に、対処法も解説します。

転職活動に時間がとれない

毎日仕事で忙しいため転職活動との両立が難しく、「新しい職場探しが進まない」「応募書類が作成できない」と悩むケースが多々あります。しかし残業を控える、移動時間や休憩時間を有効活用するなどの工夫によって転職活動を前に進めることは可能です。

面接の日程が調整しにくい

在職中は面接の日程が調整しにくく、特に平日に面接が行われる場合には仕事終わりや休憩時間を利用しなければいけなくなります。心身への負担が大きくなりますが、面接の日程がなかなか決まらないと意欲が低いと見なされて不採用となる場合があります。

同時に複数の企業へ応募するのを避ける、有給休暇を取得するといった対応で面接の日程が調整しやすい状況を作るように努めましょう。

入社日を決めるのが難しい

在職中の転職活動では、退職日が分からず転職先への入社日が決定しづらいという問題があります。面接ではしばしば入社可能な時期について質問されますが、具体的に退職日が決まっていない状況ではおおよその時期を伝えるのが望ましいと言えます。

ただし、入社可能な時期が極端に遅いと採用の障壁となることがあるので注意しましょう。

働きながら転職活動を行うのは問題？

働きながら転職活動を行うのは違法行為ではありません。しかし次のような行動をとると現職でのトラブルの原因となることがあるので注意しましょう。

面接のために仕事を放棄する

勤務中に任されていた業務を放棄して面接に出向く行為は、職務専念義務の違反となり得ます。また職場全体の仕事の進行を遅らせる可能性があるばかりでなく、プロフェッショナルとしての信頼を失う結果にも繋がりかねません。

面接は事前に休暇を取得するか、勤務時間外に調整して出席するようにしましょう。

職場の設備を転職活動のために利用する

現職のパソコン、プリンター、インターネット環境などを使って履歴書の作成や転職先の情報収集を行うのは問題となる恐れがあります。このような行為は情報管理上のリスクを伴うほか、会社の資産を私的利用していると見なされて信頼失墜や懲戒の対象となる可能性があります。

転職活動に関するすべての行動は、個人の設備や時間を使って行うようにしましょう。

ルールを遵守して転職活動を行いましょう

大切なのは現職の就業規則や社内規程をきちんと確認し、ルールを遵守することです。その上で、自分のキャリアを築いていくための転職活動を進めるのがベストです。適切な行動をとることで、安心して転職活動を前に進められるようになります。

働きながら転職活動を進めるメリットとデメリット

ここまで在職中の転職活動で想定されるハードル、問題となり得る行動について解説しました。ここからは働きながら転職活動を進める場合のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

経済的安定を保ちながら転職活動が行える

在職中に転職活動を進める大きなメリットとして、経済的な安定を保ったまま転職先が探せることが挙げられます。退職後に転職活動を始めると新しい仕事が見つかるまでの期間、収入は途絶えてしまいます。こうした状況が長引くと貯蓄が減少して経済的な不安が高まり、転職活動に焦りが生じます。しかし在職中に転職を進めれば収入が途絶えることはありませんので、冷静な判断で転職先を選ぶことが可能となります。

職歴に空白期間が生じない

次に挙げられるメリットは、職歴に空白期間が生じないことです。企業によっては職歴に空白期間がある求職者に対して仕事への熱意や意欲を疑問視することがあります。しかし在職中の転職活動であればそうした空白期間が生じず、応募先企業から「意欲的である」「即座に業務に取り組める」というポジティブな評価を受ける可能性が高まります。

「現職での勤務を継続する」という選択も可能

転職活動を進める中で、現職の魅力や良さを再認識することは少なくありません。転職を検討し他社の情報を集めた結果、現在の職場の待遇や環境が実は世間の平均を上回っていたと知ることがあります。このような場合でも、在職中であれば転職を見送って「現職での勤務を継続する」という選択もできます。

デメリット

面接の日程調整が難しい

在職中に転職活動を行う場合、日中の時間が取りづらいため、面接の日程を調整するのが難しいことがあります。応募したい求人が複数ある場合は特に日程調整が困難となり、結果的に応募先企業の数を絞らざるを得なくなることも考えられます。

情報収集や準備の時間が確保しづらい

働きながら求人情報のチェック、企業のリサーチ、面接の対策など転職活動のための時間を確保するのは容易ではありません。十分な下調べや準備ができない場合、選考過程での成果が期待通りとならないリスクが増します。

選考上で不利になるケースも

内定が決まった後も現職の退職手続きや業務の引き継ぎに時間がかかることが多いため、新しい職場が希望する入社日に対応しきれないことがあります。特に急募として掲載されている求人には、即戦力としてすぐに参加してほしいとの期待があるため、在職中の求職者は選考上で不利になることも考えられます。

働きながら転職活動を成功させるポイント

最後に、働きながら転職活動を成功させるためのポイントを解説します。

転職活動の「タイムリミット」を設定

転職活動を始める際、目安となる期限を設けることは重要です。安定した職場にいると、転職活動がなかなか進まない場合があります。期限を明確にすることで、計画的に行動する動機付けとなります。

一般的に転職活動には最低3ヶ月を見込むのが良いとされますので、そのくらいの期間を目安に具体的なスケジュールを組むようにしましょう。

有給休暇を上手に利用

多くの企業は平日に面接を行うため、有給休暇を上手に利用することが在職中の転職活動を成功へと導くカギとなります。複数の応募先企業で面接が予定されている場合、1日にまとめて面接を受けるように日程を調整することで、有給休暇を取得する回数を減らし現職の業務への影響をできるだけ小さくすることができます。

プライオリティを明確にして応募先を選ぶ

応募先を増やすのも一つの方法ですが、在職中は時間が限られています。そのため3～4社に絞り込むのが望ましいと言えます。応募先企業の選択基準を明確にして優先順位を付けることで、限られた時間の中でも納得のいく転職活動が行えるようになります。

「未来の自分」を最優先に考えて取り組みましょう

働きながら転職活動を行うとなると、どうしても忙しい日々を送ることになります。「今の生活リズムを崩したくない」「休日はゆっくりと休みたい」と思う気持ちは分かります。しかしその忙しさは未来の自分のため、キャリアアップのために必要不可欠なものです。

転職はあなたの人生の新しい章を開く大きなステップです。未来の自分を最優先に考えて、全力で転職活動に取り組んだ先にはきっと最良の結果が待っているはずです。D&Mキャリアはそんなあなたの良きパートナーとなります。在職中の転職活動で困難に直面した時は、お気軽にご相談ください。