退職代行が増える時代だからこそ考えたい「本当に大切な職場選び」

医療・介護業界に特化した転職支援を行うD&Mキャリアには、「職場の人間関係に悩んで退職を考えている」「上司とのコミュニケーションに行き詰まっている」といった相談が寄せられます。
近年では退職代行サービスの利用が増加しているというニュースも話題となっています。
特に長期休暇明けには退職代行への問い合わせが急増することが報告されており、働く人々の職場における課題が浮き彫りとなっています。
本コラムでは退職代行サービスの増加が示す現代の労働環境の実態を踏まえながら、医療・介護業界における「失敗しない職場選びのポイント」を解説します。
退職代行サービスの利用増加が示すもの
2025年の年明け、大手退職代行業者への問い合わせ数が平時を大きく上回ったことが各メディアで報じられました。
年末年始の長期休暇中は仕事から離れて心身ともにリフレッシュできる一方で、休暇明けに職場に戻った際に現実とのギャップに直面して、心理的な負担を感じる労働者が増加したことが背景として指摘されています。
これは単なる「辞め方」の問題ではなく、「職場選び」の重要性を改めて示唆するものと言えます。
失敗する職場選びに共通する特徴
退職代行サービスの利用に至るケースには、入職時の職場選びに課題があることが少なくありません。
D&Mキャリアでの転職相談を通じて見えてきた、失敗しやすい職場選びの特徴を解説します。
表面的な条件だけを重視
給与や勤務地などの数値化できる条件だけで判断してしまうケースが見られます。
しかし実際の就業環境では職場の雰囲気、人間関係、仕事の進め方など数値化できない要素が重要な意味を持ちます。
D&Mキャリアでは求人票に記載されている条件だけではなく、「職場の空気」や「働き方の特徴」まで丁寧にリサーチすることをおすすめしています。
自己分析が不十分
「やりたいこと」は明確でも「どんな環境で働きたいか」という視点が欠けているケースが少なくありません。
医療・介護の現場では24時間体制のシフト勤務や緊急対応など、業務特性による制約も存在します。
自分の価値観や希望する働き方と、職場の特徴が合致しているかを見極めることが重要です。
D&Mキャリアではキャリアカウンセリングを通じて、求職者一人一人の価値観や理想の働き方を丁寧に整理していきます。
情報収集が一方通行
採用情報やホームページの情報だけでは、実際の職場環境は十分に理解できません。
医療・介護の現場は施設の形態、規模、地域性によって大きく異なります。
D&Mキャリアでは、複数の情報源から多角的に職場環境を確認することを推奨しています。
特に施設見学や職場体験は、実際の雰囲気を肌で感じる貴重な機会となります。
プロが教える失敗しない職場選びの5つのステップ

医療・介護の現場で長く活躍するためには、入念な職場選びが欠かせません。
D&Mキャリアの転職支援の経験から、職場選びを成功に導くための5つのステップを紹介します。
ステップ1:価値観の明確化
転職活動を始める前に、自分自身の価値観を整理することが重要です。
「週末は家族と過ごしたい」「専門性を高めたい」「地域医療に貢献したい」など、理想の働き方をできるだけ具体的にイメージします。
「これだけは譲れない」という条件を明確にすることで、自分に合った職場を見つけやすくなります。
ステップ2:業界動向の把握
医療・介護業界は制度改正や地域ニーズの変化により、求められる人材像も変化します。
例えば介護施設ではICT化の推進により、デジタルツールを活用した業務効率化が進んでいます。
また地域包括ケアシステムの推進により、多職種連携や在宅サービスの重要性が高まっています。
このような業界全体の動向を理解することで、より長期的な視点での職場選びが可能になります。
ステップ3:職場環境の多角的な確認
職場環境を理解するためには、以下のような要素を総合的に確認することが重要です。
教育研修体制
新入職員向けの研修プログラムの有無や内容、資格取得支援制度などを確認します。
特に未経験からの転職の場合、育成体制の充実度は重要なポイントとなります。
勤務体制と人員の配置
シフトの組み方、休暇の取得状況、夜勤の頻度などを具体的に確認します。
また人員の配置や欠員時の対応なども、働きやすさを左右する重要な要素です。
職場の雰囲気
職場での情報共有の方法や部門間の連携体制についても確認が必要です。
特に医療・介護の現場では、チームケアの質を支える重要な要素となります。
施設見学の機会を活用して、実際の職場の雰囲気を肌で感じることをおすすめします。
ステップ4:キャリアプランの確認
将来のキャリアアップの可能性も重要な検討ポイントです。
例えば以下のような項目について、具体的な情報を収集します。
資格取得支援
介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネジャー)など、上位資格の取得に向けた支援体制を確認します。
研修費用の補助や勤務調整など、具体的な制度の有無がポイントです。
昇進・キャリアアップの仕組み
リーダーや管理職への昇進基準、専門職としてのキャリアパスなど将来の成長機会について確認します。
ステップ5:具体的な業務内容の確認
新しい職場に慣れるまでの指導担当者の有無や、業務習得に向けたステップアップの流れを確認します。
特に入職後の数ヶ月間にどのような業務を担当するのか、段階的な業務習得の流れを理解しておくことが大切です。
面接時の効果的な質問例

退職代行サービスの利用増加の背景には、入職後に「想像していた職場と違う」という現実とのギャップに直面するケースが少なくありません。
面接は、そうしたミスマッチを防ぐための重要な機会です。以下のような質問を通じて、働く環境をできるだけ具体的に理解しておきましょう。
教育体制について
「新入職員の育成プログラムについて、具体的な内容を教えていただけますか?」
「実際の指導担当者はどのように決定されるのでしょうか?」
「資格取得に向けた支援制度はありますか?」
勤務環境について
「シフト制とのことですが、休みの希望はどの程度出せるのでしょうか?」
「業務の負荷が大きくなった場合などに、チーム内でフォローし合える体制はございますか?」
「有給休暇など、休みは取りやすい状況でしょうか?」
チーム体制について
「多職種連携の具体的な方法を教えていただけますか?」
「情報共有の仕組みはどのようになっていますか?」
「夜勤帯の人員体制について教えていただけますか?」
D&Mキャリアでは面接対策の際、それぞれの職場に適した質問例をアドバイスしています。
働きがいのある職場を見極めるために
医療・介護の仕事は、人々の生活と健康を支える重要な役割を担っています。
だからこそ働く人自身が生き生きと活躍できる環境で働くことが、より良いケアの提供につながります。
退職代行サービスの利用増加は、職場選びの重要性を改めて示唆しています。
そしてそれは、「本当に自分に合った職場」を見つけることの大切さを教えてくれているとも言えます。
D&Mキャリアでは転職相談から面接対策、入職後のフォローまで一貫したサポートを提供しています。
「やりがい」と「働きやすさ」の両立を実現するために、一人一人の希望に寄り添った転職支援を心がけています。
転職は新たなキャリアへの第一歩です。拙速な判断は避け、じっくりと自分に合った環境を見極めることが長期的なキャリア形成の基盤となります。
まずは気軽にD&Mキャリアへご相談ください。豊富な求人情報と経験豊かな転職エージェントが、皆様の転職成功に向けて全力でサポートします。
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