転職活動 2025.09.25

書類選考で損をしないために|職務経歴書の改善ポイントと通過率向上の方法

書類選考で損をしないために|職務経歴書の改善ポイントと通過率向上の方法

転職活動において、書類選考は最初の関門となります。
どれほど優れた実績やスキルを持っていても、職務経歴書でその価値が伝わらなければ面接の機会すら得られません。

実際に転職エージェントとして多くの求職者を支援していると、素晴らしい経歴をお持ちなのに書類選考で不採用となってしまう人が少なくありません。
その原因の多くは職務経歴書の書き方にあり、適切な修正を行うことで書類選考の通過率は大幅に改善されます。

本コラムでは書類選考で落ちやすい職務経歴書の特徴と、通過率を上げるための具体的な改善ポイントについて詳しく解説します。

書類選考で落ちる職務経歴書の典型的な問題点

書類選考を通過できない職務経歴書には、共通する問題点があります。
これらの問題は求職者自身では気づきにくく、プロの視点からの指摘が必要となることが多くあります。

情報の羅列になっている職務経歴

最も多い問題は、業務内容を単純に羅列しているだけの職務経歴書です。
「○○業務を担当」「△△の管理」という記載が続き、具体的な成果や工夫した点が見えてきません。

採用担当者は、限られた時間で多数の応募書類を確認します。
情報の羅列では候補者の強みや特徴が伝わらず、他の応募者との差別化ができません。

例えば「営業業務全般」という記載では新規開拓が得意なのか、既存顧客のフォローが得意なのか、どのような商材を扱っていたのかがわかりません。
このような曖昧な記載は、採用担当者に「この人と面接で会ってみたい」と思わせることができないのです。

成果や実績の定量化不足

「売上に貢献した」「業務効率を改善した」という定性的な表現だけでは、実際の成果が伝わりません。
数字を使った具体的な実績の記載がなければ、採用担当者は候補者の実力を判断できません。

しかし多くの求職者は、「数字で表せる実績がない」と考えてしまいます。
実際には日常業務の中にも定量化できる要素は必ずあり、それを見つけ出して記載することが重要となります。

応募先企業との関連性が見えない

汎用的な職務経歴書を使い回している場合、応募先企業が求める人材像との関連性が見えません。
同じ経理職でも、製造業と小売業では求められるスキルや経験が異なります。

応募先企業の業界、規模、募集背景を考慮せずに作成された職務経歴書は、採用担当者から「うちの会社のことを理解していない」と判断されてしまいます。

年代別に見る職務経歴書の課題

年代別に見る職務経歴書の課題

年代によって職務経歴書に現れる課題も異なります。
それぞれの年代特有の問題点を理解することで、効果的な改善が可能となります。

20代・30代に多い課題

若手層の職務経歴書では、経験の浅さをカバーしようとして無理に背伸びをしている内容が散見されます。

「マネジメント経験あり」と記載していても実際には後輩の指導程度であったり、「プロジェクトリーダー」と書いていても小規模な改善活動だったりすることがあります。
むしろ正直に現在のスキルレベルを記載して、成長意欲や学習能力の高さをアピールする方が効果的です。

若手に対して企業が期待するのは、即戦力よりもポテンシャルであることを理解する必要があります。

40代・50代に多い課題

ミドル層以上の職務経歴書では、経験が豊富すぎて焦点がぼやける傾向があります。
20年以上のキャリアをすべて詳細に記載すると、長大な書類になってしまいます。

また過去の実績にこだわりすぎて、現在のスキルや今後の貢献の可能性が見えにくくなることもあります。
直近5年程度の経験を中心に記載して、それ以前は要点のみをまとめる構成が効果的です。

シニア層特有の問題

60代以上の求職者の場合、デジタルスキルへの不安から手書きの履歴書を提出する人もいます。
しかし現在は多くの企業がデータでの提出を希望しており、手書きの書類は採用担当者にとって扱いにくい場合があります。

またキャリアの集大成として、過度に詳細な内容を記載する傾向もあります。
採用企業が知りたいのは「今何ができるか」であり、簡潔で読みやすい構成を心がける必要があります。

プロの視点から見た効果的な修正ポイント

転職エージェントが職務経歴書を添削する際に、重視するポイントをご紹介します。
これらの視点を理解することで、書類選考の通過率の向上が期待できます。

冒頭のサマリーで勝負を決める

職務経歴書の冒頭に3~5行程度のサマリーを設けることで、採用担当者の興味を引くことができます。
自分の強みや経験の要点を凝縮して、「この先を読みたい」と思わせる内容にすることが重要です。

例えば「製造業での経理経験15年」「月次決算の早期化により3日短縮を実現」「IPO準備企業での内部統制構築経験あり」というように、具体的かつ簡潔にまとめます。

業務内容よりも成果を中心に記載

「何をしたか」よりも「何を達成したか」を中心に記載することで、実力が伝わりやすくなります。
業務内容は簡潔にまとめて、その結果どのような成果を上げたのかを具体的に記載します。

「営業活動を行った」というような記載ではなく「新規開拓により年間売上1億円を達成、前年比120%を実現」というように数字を交えて成果を示すことが重要です。

専門用語の適切な使用

業界特有の専門用語を使いすぎると、異業種への転職では理解されない可能性があります。
一方で専門性をアピールするためには、ある程度の専門用語も必要です。

バランスを取るためには、専門用語を使用した後に簡単な説明を加える方法が効果的です。
「SAPによる基幹システムの運用(会計・在庫管理の統合管理)」というように、補足説明を付けることで理解しやすくなります。

転職エージェントによる添削の価値

転職エージェントによる添削の価値

職務経歴書の添削は、転職エージェントの重要な役割の一つです。
作成した本人では気づけない問題点を指摘して、効果的な改善の提案を行います。

客観的な視点からの評価

自分で作成した職務経歴書は、どうしても主観的になりがちです。
転職エージェントは採用企業の視点から客観的に評価して、改善点を指摘します。

特に自己PRが控えめになりがちな日本人の特性を理解した上で、適切なアピール度合いを提案します。
謙遜しすぎず、かといって過度な自己アピールにならないバランスを見極めることが重要です。

応募先企業に合わせてカスタマイズ

D&Mキャリアでは、応募先企業ごとに職務経歴書をカスタマイズすることを推奨しています。
企業が求める人材像を理解した上で、それに合致する経験やスキルを強調する構成に修正します。

例えばスタートアップ企業への応募では柔軟性や挑戦意欲を、大企業への応募では組織での協調性や規律性を前面に出すなど、戦略的な書類作成を支援します。

継続的なブラッシュアップ

一度の添削で、完璧な職務経歴書ができるわけではありません。応募結果を見ながら、継続的に改善していくことが重要です。

書類選考を通過した企業と通過しなかった企業の傾向を分析して、より効果的な内容に更新していきます。
このPDCAサイクルを回すことで、書類選考の通過率は着実に向上します。

書類選考を突破するための実践的なアドバイス

ここまでお伝えしてきた書類選考の通過率を上げるためのアドバイスをまとめると、下記の通りです。

第一に、職務経歴書は読み手の立場に立って作成することが重要です。
採用担当者が知りたい情報を、わかりやすく伝える構成を心がけましょう。

第二に、具体性を重視してください。
抽象的な表現を避けて、数字や事例を用いて具体的に記載することで説得力が増します。

第三に、定期的な見直しと更新を行いましょう。
転職活動の進捗に応じて内容を改善して、より効果的な書類に仕上げていくことが大切です。

職務経歴書の作成に悩んでいる人や書類選考で苦戦している人は、プロの視点からのアドバイスを受けることをお勧めします。
D&Mキャリアでは豊富な添削実績をもとに、一人一人に最適な職務経歴書の作成を支援しています。

書類選考は転職活動の第一歩です。
この段階でつまずかないように、しっかりとした準備を行い、自信を持って転職活動を進めていきましょう。

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