面接の基本的な流れと主な質問内容
転職を考えている人にとって、面接は自分の魅力をアピールする絶好の機会です。しかしどのような流れで面接が進むのか、どんな質問を投げかけられるのかわからず不安になる人も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、面接の基本的な流れと主な質問内容を紹介します。併せて各質問におけるポイントも解説しますので、面接に向けての準備にお役立てください。
面接の基本的な流れ
面接は通常、以下のような流れで進行します。
①入室と挨拶
面接官の呼び出しに応じて入室し、挨拶をします。第一印象が重要なので、姿勢よく明るい表情で挨拶しましょう。
②自己紹介
多くの場合、最初に簡単な自己紹介を求められます。あらかじめ1分程度で話せるように準備しておきましょう。
③質疑応答
面接官からの質問に答える時間です。後述する「各質問のポイント」を参考に、準備しておきましょう。
④逆質問
面接の終盤で「何か質問はありますか」と聞かれることがあります。企業や職務内容について、事前に質問を用意しておきましょう。
⑤面接終了の挨拶
面接官から終了の告知があったら、お礼を述べて退室します。
各質問のポイント
面接では面接官から様々な質問が投げかけられます。ここではよく聞かれる質問とその意図、回答のポイント、そして回答例を紹介します。
「簡単に自己紹介をお願いします」
面接官の意図
- 求職者の経歴や人柄を短時間で把握したい
回答のポイント
- 過去、現在、未来の順で時系列に沿って構成する
- 応募した職種に活かせる経験、スキル、実績に触れる
回答例
「医療事務として7年間の経験があります。最初の3年間は小規模なクリニックで勤務し、受付や会計業務を中心に担当していました。その後、現在の総合病院に移り、4年間外来での医療事務全般を担当しました。今後はこれまでの経験を活かしつつ、より専門的な医療事務のスキルを磨き、病院経営にも貢献できる人材になりたいと考えております」
「弊社を志望した理由を教えてください」
面接官の意図
- 求職者が自社やその職種を選んだ理由を知りたい
- 求職者の価値観や将来のビジョンを確認したい
回答のポイント
- 具体的な理由を挙げる
- その企業で何を学び、どのように成長したいのかを明確に述べる
回答例
「貴院の地域医療への取り組みに深く共感して、応募いたしました。特に地域連携室の充実ぶりに注目しています。私はこれまでに患者様の受付、会計、医療保険の手続きまで幅広く経験してきましたが、その中で地域の医療機関との連携の重要性を強く感じています。貴院ではより高度な地域連携の仕組みを身に付けてまいりたいと考えております」
「前職を退職された理由は何ですか?」
面接官の意図
- 転職理由が自社で改善できるのかを確認したい
- 同じ理由で再度退職する可能性がないか判断したい
回答のポイント
- 誠実に回答する
- 論理的に説明して、結論を前向きに伝える
- 不適切な内容は事前に除外しておく
回答例
「前職の介護施設では5年間勤務し、基礎的な介護技術とチームケアの重要性を学ぶことができました。しかしより専門的なスキルを身につけ、キャリアアップをはかりたいと考えるようになりました。特に認知症ケアに興味があり、それに特化した施設で働くことで自分の専門性を高めたいと思い転職を決意しました」
「あなたの強みと弱みを教えてください」
面接官の意図
- 求職者の経験や能力を具体的に把握したい
回答のポイント
- 具体的なエピソードを交えて回答する
- 自分の強みや得意分野を明確に伝える
- 苦手な点についても、それを克服するための努力や工夫を説明する
回答例
「私の強みは正確かつ迅速な事務処理能力です。前職では1日平均40件のレセプト処理を担当し、返戻率を前年比20%削減することができました。また患者様とのコミュニケーションにも力を入れており、クレーム対応でも円滑な解決に貢献してきました。一方で、医療保険制度の細かい規定についてはまだ学ぶべき点が多いと感じています。そのため日々の業務で疑問点があればまずは自ら調べることで知識の向上に努め、必要に応じて上司や先輩にも確認することでスキルアップをはかりたいと考えております」
「今後のキャリアプランについて教えてください」
面接官の意図
- 求職者の将来のビジョンと、それが自社でどう実現できるのかを確認したい
- 求職者の成長意欲や自己研鑽の姿勢を把握したい
回答のポイント
- 短期的な目標と長期的な展望を示す
- その企業でどのように成長したいかを具体的に述べる
- 自己研鑽の姿勢を示す
回答例
「短期的には、貴施設の認知症ケア体制の中で個別ケアの技能を磨きたいと考えています。そのために施設内外の研修に積極的に参加して、2年以内に認知症介護実践者研修の修了を目指します。また3年以内に介護支援専門員の資格取得も視野に入れています。長期的には認知症ケアの経験を活かしながら、地域包括ケアシステムにも携わりたいと考えております」
「最後に何か質問はありますか?」
面接官の意図
- 求職者の企業研究の程度を確認したい
- 求職者の関心事を知りたい
回答のポイント
- 事前に調べてもわからなかったこと、または面接を通じて生じた疑問点について質問する
- 表面的な質問や、すでに説明されたことを聞き直すのは避ける
質問例
「御社では新人教育にどのような特徴がありますか。また、中長期的なキャリアアップの道筋についてもお聞かせいただけますでしょうか」
※質問がない場合は「御社について、これまで自分なりに研究させていただいており、また本日の面接で詳しくご説明いただきましたので、現時点では特に質問はございません」と伝えましょう
面接での注意点
面接では質問への回答だけではなく、あなたの姿勢や対応も評価されます。以下の点に注意して、面接官により良い印象を与えられるように努めましょう。
過度な準備は避ける
質問への回答を一言一句覚えておくなど、過度に準備しすぎると面接官に不自然な印象を与える可能性があります。ポイントを押さえつつ、その場の流れに合わせて自然に対話するように心がけましょう。
双方向のコミュニケーションを意識する
面接は一方的なプレゼンではなく、双方向のコミュニケーションの場です。面接官の質問の意図を理解し適切に応答することで、あなたのコミュニケーション能力や柔軟性をアピールできます。
自己開示を心がける
面接官はあなたの表面的な情報だけではなく、本質的な人柄を知りたいと思っています。準備された回答だけではなく、時には率直な思いや考えを伝えることも大切です。自己開示することで、面接官との信頼関係を築きより深い理解を得られるようになります。
面接終盤での対応
面接の最後にはお礼の言葉とともに、改めて入社への意欲を伝えるのが一般的です。ただし過度に熱意を表現するのは避けましょう。
例えば「ぜひ採用してください」といった強い表現よりも、「貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。本日のお話を通じてさらに御社で働きたいという思いが強くなりました」といった穏やかな表現の方が好印象を与えやすいです。
面接の流れに不安を感じたら
面接は企業があなたを評価する場であると同時に、あなたが企業を知る機会でもあります。面接官からの質問に完璧に答えることを目指すのではなく、自然体で臨むことが重要です。
しかし面接に不安を感じるのは自然なことです。そのような時は専門家のサポートを受けるのも一つの方法です。
D&Mキャリアでは、経験豊富な転職エージェントが転職活動をサポートいたします。実際の面接を想定した模擬面接も行っており、面接での自己表現の仕方やよくある質問への回答方法などあなたの不安を一つ一つ解消します。
面接に関する不安や疑問がございましたら、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
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