【外国人スタッフが妊娠】採用担当者が知っておきたい対応と配慮
外国人材の採用が進む中、妊娠・出産への対応に不安を感じている採用担当者もいるのではないでしょうか。
「日本人スタッフとは違う対応が必要なのか」「特別な配慮をしなければならないのか」といった疑問の声を、私たちD&Mキャリアもよくお聞きします。
結論から申し上げると、外国人材の妊娠・出産への対応は日本人スタッフと基本的に同じです。
会社の規定と、日本の法律に則って対応することが基本となります。
ただし文化的な背景の違いから、日本人スタッフとは異なるタイミングで相談を受けたり、想定していなかった要望が出ることがあります。
本コラムでは外国人材の妊娠・出産に関して採用担当者が知っておきたいポイントと、現場での対応について解説します。
法令に基づく対応が基本
外国人材スタッフの妊娠・出産への対応は、日本人スタッフと同様に法令に基づいて行います。
国籍を理由にした特別な対応が求められるわけではありません。
まず、この基本的な考え方を押さえておくことが大切です。
妊娠を理由とした不利益な取り扱いはできない
外国人材であっても、妊娠を理由に雇用契約を解除することはできません。
これは男女雇用機会均等法で禁止されている「妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い」に該当します。
また入職前に妊娠が判明した場合であっても、妊娠を理由に内定を取り消すことはできません。
仮に争いになった場合、法人側が不利な立場に置かれることになります。
「外国人材だから」という理由で、対応を変えることはできません。
産前産後休業・育児休業の取得
産前産後休業や育児休業についても、日本人スタッフと同じ制度が適用されます。
在留資格や雇用形態によって細かな違いはありますが、基本的には日本の法令に沿った対応を行うことになります。
「外国人材だから」という理由で休業の取得を制限したり、取得を理由に不利益な扱いをすることはできません。
むしろ日本の制度に馴染みがない外国人材だからこそ、制度の内容や申請方法について本人が理解しやすいように丁寧に説明することが求められます。
日本人スタッフとの違いを理解する
法令上の対応は日本人スタッフと同じですが、文化的な背景の違いからいくつかの点で異なる傾向が見られることがあります。
こうした違いを事前に理解しておくことで、スムーズな対応につなげられるようになります。
「予期せぬ相談が入るかもしれない」という心構えを持っておくだけでも、実際にそうした場面に直面した時の対応が変わってきます。
妊娠報告のタイミングが早い
妊娠の報告タイミングについては、日本人と外国人材で慣習が異なる場合があります。
日本人スタッフの場合は、安定期(妊娠5ヶ月頃)に入ってから職場に報告するケースが多く見られます。
流産のリスクへの配慮や、職場に負担をかけたくないという思いから、慎重にタイミングを選ぶ人が多い傾向があります。
一方、外国人材の場合は妊娠が分かった段階で早めに相談してくれることがよくあります。
実際に私たちが関わった事例でも、4月に入職予定のスタッフが妊娠5週目の時点で、入職前に報告をしてくれたケースがありました。
こうした早い段階での報告は、職場に迷惑がかからないようにと、本人なりに誠実に対応しようとしている姿勢の表れでもあります。
初めて経験する場合、「まだ安定期前なのに」と驚くこともあるかもしれませんが、早めに相談があることで、ゆとりをもって配置やシフト調整の検討ができたり、本人に無理のない働き方の準備がしやすいといったメリットもあります。
文化的背景の違いによるタイミングの差と理解し、ぜひ前向きに受け止めていただければと思います。
産休取得の希望時期が早まることがある

外国人材の中には、母国で出産したいという希望を持つ人がいます。
家族のサポートを受けながら出産・育児をしたいという気持ちは、自然なことです。
その場合、日本の産前休業(出産予定日の6週間前から)よりも早い時期に帰国したいという要望が出ることがあります。
ある事例では、秋に出産予定の人が「4月から休ませてほしい」と相談してきたケースもありました。
これは特殊なケースではありますが、「長めに休みたい」「早めに帰国したい」という要望が出てくる可能性があることは頭に入れておきましょう。
ただし、こうしたケースは決して多くありません。
「外国人材が妊娠したら必ずこうなる」というわけではなく、あくまで「予期せぬ相談が入る可能性がある」という程度にお考えください。
現場での対応と配慮のポイント
法令を遵守した上で、どこまで配慮できるかを考えることが良好な関係を築くためには重要になります。
「法令で決まっていることにだけ対応すれば良い」という姿勢ではなく、できる範囲で柔軟に対応することが外国人材との信頼関係につながります。
可能な範囲で柔軟に対応する
妊娠中の体調には個人差があります。
つわりがひどい時期や、体調が安定しない時期もあるでしょう。
体調不良での休暇取得、時短勤務、夜勤の調整など、会社として対応できることがあれば柔軟に検討されることをおすすめします。
こうした配慮は、法令で義務付けられている範囲を超えることもあるかもしれません。
しかし「自分のために配慮してくれた」という実感は、本人にとって大きな意味を持ちます。
会社の規定と日本の法律に則りながら、その中で何ができるのかを一緒に考える姿勢が大切です。
産後の復職につながる配慮

妊娠中に配慮してくれた会社に対しては、産後に復職したいという気持ちが生まれやすくなります。
「この会社で働き続けたい」という意欲や責任感を持って復帰してもらえることは、会社側にとってもメリットがあります。
外国人材の採用・育成にはコストがかかります。
せっかく採用した人材に長く働いてもらえることは、会社にとっても大きな価値があります。
一方で「妊娠したら辞めてもらう」「復職は期待できない」という姿勢で対応してしまうと、本人のモチベーションは下がります。
場合によっては法令違反となるリスクもあります。
長期的な視点で、人材を大切にする姿勢を示すことが重要です。
受け入れ段階での確認が重要
外国人材の妊娠・出産への対応を考える際には、受け入れ段階での確認を丁寧に行うことが大切です。
入職後に「事前に聞いていた話と違う」というトラブルを防ぐためには、事前の準備が欠かせません。
D&Mキャリアでは外国人材の紹介にあたって、宗教上の配慮が必要な事項などを事前に施設側と確認するようにしています。
例えばヒジャブの着用は可能か、お祈りの時間を確保できるかといった点を入職前に確認しておきます。
こうした事前確認を徹底することで、入職後のトラブルを未然に防ぐことができています。
妊娠・出産への対応も同様です。
就業規則や社内制度について入職前に説明しておくことで、後々のトラブルが予防できます。
産前産後休業、育児休業の制度、体調不良時の対応などについてあらかじめ説明しておくと良いでしょう。
外国人材の定着を見据えた対応を
外国人材の妊娠・出産への対応は、基本的には日本人スタッフと同じです。
会社の規定と日本の法律に則って対応することが、大前提となります。
「外国人材だから、特別な対応をしなければならない」と構える必要はありません。
しかし妊娠の報告が早い段階でなされたり、産休の取得時期について想定外の相談を受けることもあります。
そうした場面でも柔軟に対応する姿勢を見せることが、外国人材との良好な関係構築につながります。
妊娠・出産を経て長く働いてもらえる職場づくりは、人材不足が続く中でますます重要になっています。
外国人材を「一時的な労働力」ではなく、「長く一緒に働く仲間」として捉えて丁寧に対応していくことが求められます。
外国人材の採用や定着についてお悩みのことがございましたら、ぜひD&Mキャリアへご相談ください。
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