介護 2022.12.21

介護施設の「施設長」とは? 仕事内容についてご紹介

介護施設の施設長

介護施設における施設長とはどのような人かご存知でしょうか。
文字通り施設のトップであることはわかる方も多いかと思いますが、どのようなことをするのかはわからないという方もいらっしゃるかと思います。

本記事では、介護施設の施設長とは何か、どのような仕事内容なのかについてご紹介します。

介護施設の施設長とは

介護施設の施設長とは、介護福祉施設などの全体を取りまとめる責任者を指します。
施設長以外にも、ホーム長や所長などと呼ばれることもありますが、役割は共通して施設全体の管理であり、施設によって配置基準は異なりますが、常勤で1名配置することが義務付けられています。

施設の責任者であることから、職員のみならず、利用者やそのご家族からも頼られる存在であるため、介護業界に関する知識はもちろん、リーダーシップや管理能力などのスキルも求められます。
責任も大きく、大変なポジションですが、それに見合った給与も期待できることから、施設長を目指している方も少なくないでしょう。

施設長の仕事内容

施設長の仕事内容

施設長の主な業務は管理ですが、どのような管理業務があるのでしょうか。
施設長の仕事内容について、各管理業務を見ていきましょう。

利用者の管理業務

既往歴や現病歴など利用者の状態を把握し、ケアプラン(介護方針)に沿ったサービスが適切に行われているのかを確認します。
また、入居時や退去時に利用者やそのご家族と面談することも業務の一つです。

面談の際には利用者やご家族の意見に耳を傾けたり、介護職員とコミュニケーションを取ったり適切な対応を取り入れて、サービスの向上を図ります。

職員の管理業務

職員の管理業務とは、人員基準を考慮して必要ならば採用活動を行い、適切に人員を配置することです。
また、職員とコミュニケーションを取って現場の状況を把握し、離職を防ぐように労働時間や休暇状況の調整を行い、働きやすい環境づくりに努めます。

現場状況によっては人員やケアプランを見直したり、施設の規模によって出退勤などの労務管理も行ったりします。

運営や収支の管理業務

遵守するべきコンプライアンスを理解した上で、施設の方針やサービス内容などを把握して業務改善を行ったり、施設稼働率の維持や向上のために営業や広報にも取り組んだりと、運営に関する管理業務も担当します。

また、介護報酬の請求や利用者との契約業務をはじめ、施設の運営に関わる必要経費や人件費などの支出の管理も施設長の仕事の一つです。

行政の管理業務

介護保険事業は届け出が必要なため、内容に変更があった場合は期限内に変更届を提出します。
そのほかにも、介護保険事業者事故報告書や消防計画の作成など、行政に関する管理業務も行います。

施設別 施設長となるために必要とされる要件

施設別 施設長の要件

特別養護老人ホーム

以下のいずれかを満たしている必要があります。

  • 社会福祉主事の要件を満たす者
  • 社会福祉事業に2年以上従事した者
  • 社会福祉施設長資格認定講習会を受講した者

社会福祉主事

社会福祉主事とは、各都道府県や市区町村の福祉事務所に配置される職員のことを指します。
社会福祉主事に任用されるための資格を社会福祉主事任用資格と言いますが、取得するだけでは効力は無く、地方公務員試験に合格して福祉事務所に配属されることで社会福祉主事になることができます。

介護老人保健施設

介護保険法第95条に定められている通り、施設長は原則、医師です。
しかし、都道府県知事の承認を受けることができれば、医師以外でも施設長になれます。

グループホーム・小規模多機能型居宅介護施設

以下の両方を満たす必要があります。

  • 特別養護老人ホームなどの従業者または訪問介護員として、認知症介護に3年以上従事した者
  • 厚生労働大臣が定める認知症対応型サービス事業管理者研修を修了した者

その他の施設

有料老人ホームやデイサービス、訪問介護事業所などには、一律で定められている資格要件はありません。
しかし、サービス全体を把握し数ある管理業務を担当するためには、介護業界の経験や知識が必要であると言えるでしょう。

おわりに

介護施設の施設長とは施設全体を取りまとめる責任者のことを指し、主な業務は利用者や職員、運営や収支、行政の管理業務です。
施設によっては常勤で1名配置する必要があり、幅広い管理業務を行うことから責任は重く、無くてはならない存在であるため、高い給与も期待できます。
介護業界でスキルアップしたいと考えている方は、施設長を目指してみてはいかがでしょうか。

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