介護 2022.09.28

看取り介護とは?介護職員の関わり方を紹介

看取り介護とは

高齢者の人生の最期を介護施設で迎える看取り介護が増えてきています。
本記事では、看取り介護とは何か、介護職員の関わり方や看取り介護を行う場所ごとの特徴についてご紹介します。

看取り介護とは

はじめに、看取りとは「近い将来、死を避けられないとされた人に対し、身体的苦痛や精神的苦痛を緩和・軽減するとともに、人生の最期まで尊厳ある生活を支援すること」と定義されています。
(出典:公益社団法人全国老人福祉施設協議会 特別養護老人ホームにおける看取り介護指針・説明支援ツール)
死が近づいている人に無理な延命治療をせず、自然に亡くなるまでの過程を見守ることとも言えるでしょう。

人工呼吸器や心肺蘇生などの行為は延命措置にあたるため、看取り介護では事前に協議し、どの程度これらの対応を希望するかの意思確認を行います。
本人の意見を尊重し、周囲が理解をした上で看取りは行われます。
看取り介護とは、死が近づいている利用者に対しての介護を指し、心身の苦痛を和らげ、尊厳のある生活支援を行います。

ターミナルケアの違い

看取り介護と似た考え方としてターミナルケア、終末期医療とも呼ばれるものがあります。
基本的な考え方はターミナルケアも同じですが、看取り介護では日常的なケアが中心であるのに対して、ターミナルケアは医療的なケアを行うといった違いがあります。
別名で終末期医療と呼ばれるように、看取り介護で行うケアに加えて点滴や酸素吸入などの医療的なケアも行います。

緩和ケアとの違い

緩和ケアとは、ガンなどを患った方やそのご家族の心身の辛さを緩和させるために行う治療やケアのことを指します。緩和ケアは看取り介護とは違い、終末期に限らず診断早期から治療と並行して始め、苦痛を和らげるためにいつでも受けることができます。

看取りにおける介護職員の役割

看取りにおける介護職員の役割

看取り介護における介護職員の役割は、「身体的なケア」「精神的なケア」「ご家族のサポート」の3つに大きく分かれます。

身体的なケアでは、普段行っているような食事や排泄、入浴といった日常的な介護を行います。
この時、身体への負担やストレスができるだけかからないように、健康状態に合わせたサポートが必要になります。

精神的なケアでは、利用者の不安や苦痛を和らげるようにします。
近い将来に死を避けることができないと言われると、やはり不安や精神的な苦痛を感じる利用者も多いでしょう。
こまめな声かけや話をしっかりと聞くようにしたり、大切なものや思い出の品を傍に置いたり、大切な人に合える時間を作ったりと、利用者がうれしいと感じることや心が落ち着くことをサポートすることが大切です。

同時に、看取り介護が必要となった利用者のご家族へのサポートも行います。
ご家族も不安や精神的な苦痛を感じ、介護による疲労も溜まってしまうことから不安定な状態になることも少なくありません。
このようなストレスを抱え込まないように、ご家族の悩みなどを聞き出すようにして、サポートしていくことも大切です。

看取り介護を行う場所ごとの特徴

看取り介護を行う場所

看取り介護を行う場所として、介護施設、自宅、病院が挙げられます。
自宅を望むご家族が多いのですが、在宅医療ができる環境を作り、24時間体制の介護医療体制が整ってはじめて、自宅での看取り介護が可能になるため、なかなか希望が叶わないのが現状です。

亡くなる方の半数以上が病院で最期を迎えていますが、病院の場合は延命治療や緩和ケアのどちらを希望しても十分に処置を受けることができるため、痛みでの苦しみを抑えたい場合には選択肢として挙がりやすいと言えます。

介護施設の場合、看取り介護ができる施設でなければ対応することができないため、看取り介護を希望する場合は入居前に確認する必要があります。

おわりに

看取り介護とは何か、介護職員の役割や看取り介護を行う場所ごとの特徴についてご紹介しました。

死が近づいている利用者に対して、心身の苦痛を和らげるようにし、尊厳のある生活を支援することが看取り介護です。
また、利用者だけではなく、ご家族も不安定になってしまうことが十分考えられるため、介護職員としてしっかりとサポートすることが大切です。

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