目指す業界と無関係でも、持っている資格はすべて履歴書に書くべき?
転職活動において自分の持っている資格をアピールすることは重要ですが、目指す業界と無関係な資格まで履歴書に記載する必要はあるのでしょうか。
本コラムでは履歴書に資格を記載する際の注意点を解説します。どのような資格を記載するべきなのか、記載しない方が良い資格はあるのか、履歴書の資格欄への記載方法までポイントを押さえて効果的に資格をアピールする方法をお伝えします。
履歴書に資格を書く際の基本的な考え方
履歴書に資格を記載する際は以下の点を考慮しましょう。
転職先の業務との関連性
転職先の業務に直接関連する資格は積極的に記載しましょう。
例えば医療事務の仕事に応募する場合、医療事務の資格は必ず記載しましょう。一方で転職先の業務と関連性のない資格を多数記載すると「資格マニア」と思われ、マイナスの印象を与えかねません。
前職との関連性
転職先の業務とは直接関連しないものの、前職での経験と関連する資格であれば記載を検討しましょう。
例えば金融機関で働いていた人がFP(ファイナンシャル・プランナー)の資格を持っている場合、医療事務の仕事に応募する際にもその資格を記載することで自分の能力と勤勉さをアピールできます。
履歴書に記載しない方が良い資格
以下のような資格は履歴書への記載を避けた方が賢明です。
転職先の業務に無関係な民間資格
職能の証明としてあまり有効ではないと思われる検定や、転職先の業務や前職とは無関係の民間資格を多数記載すると「一貫性がない」と思われるリスクがあります。
ただしこれらの資格を否定しているわけではありません。面接の場で話題に出すことで自分の人となりをアピールするチャンスにつながる可能性もあるでしょう。
簡単に取得できるオンライン資格
オンラインで簡単に取得できる資格を多数記載すると、「キャリアに役立てる意図がないまま取得したのでは」と思われる可能性があります。履歴書の「資格欄」のスペースは限られているので、目指す業界に関連度の高い資格に絞って記載しましょう。
スポーツの級・段
剣道三段、空手三段、スキーインストラクターなどのスポーツ関連の資格は業務とは直接関係がない場合が多いため、履歴書の資格欄への記載は優先度が低いと言えます。
スポーツ関連の資格は履歴書の「趣味・特技欄」に記載することをおすすめします。
記載する資格の選び方
履歴書に記載する資格は以下の点を考慮して選びましょう。
業務と直接関連する資格を優先
転職先の業務に直接関連する資格があれば必ず記載しましょう。
例えば介護職への転職を考えている場合、介護福祉士や介護職員初任者研修修了などの資格は必ず記載するべきです。医療事務であれば、医療事務関連の資格を記載することで自分の能力をアピールできます。
業務と間接的に関連する資格も記載を検討
転職先の業務に直接関連しなくても、役立つ可能性のある資格は記載を検討しましょう。
例えば前職が接客業で英語をはじめとした外国語の資格を持っている場合、医療事務や介護職への転職の際にその資格を記載することで、外国人の受診者や利用者への対応力をアピールできます。また前職がオフィス内勤で秘書検定の資格があれば、ビジネスマナーを習得していることをアピールできます。
国家資格は努力の証としてアピールできる
管理栄養士や公認会計士など取得に時間と努力を要する国家資格は、業務と直接関係なくても記載しましょう。国家資格の取得は粘り強く努力できる人物であることをアピールできます。またどのような分野に興味を持ち学んできたのかも伝えられます。
ユニークな民間資格は面接での話題作りに
業務とは直接関係ないユニークな民間資格は、趣味・特技欄に記載するのも一案です。ユニークな資格について採用担当者が興味を持ってくれれば、会話が弾むきっかけになるかもしれません。資格の種類によっては人柄をアピールするチャンスにもなります。
資格が多い場合は分類して記載を
資格の数が多い場合は、関連する資格をまとめて記載することで見やすい履歴書になります。業務に直接関連する資格を冒頭にまとめて、その後にその他の資格を記載しましょう。履歴書を見る採用担当者の目線に立って、整理された資格欄を作成することが大切です。
履歴書の「資格欄」へ記載する際の注意点
履歴書の資格欄へ資格を記載する際は以下の点に注意しましょう。
業務に関連する資格に絞って記載
履歴書の資格欄のスペースは限られています。そのため業務に関連する資格に絞って記載することが大切です。すべての資格を記載しきれない場合は、別紙で資格一覧を作成し添付することも検討しましょう。
取得年月を正確に記載
取得年月は正確に記載しましょう。履歴書の情報が不正確だと信頼が損なわれる可能性があります。また資格取得から長い期間が経っている場合は、現在の実務能力を反映していない可能性があるので取得年月を明記することが重要です。
資格の正式名称で記載
資格名は正式名称で記載しましょう。
例えば「医療秘書技能検定試験」や「診療報酬請求事務能力認定試験」と正式名称で略さずに記載します。一般的によく知られている「MOS」「英検」は略称ですので、「Microsoft Office Specialist」「実用英語技能検定」と正式名称で記載する必要があります。
民間資格の場合
民間資格の場合は資格名だけでなく実施団体名も併記しましょう。
例えば「一般財団法人日本医療教育財団主催 医療事務技能審査試験 合格」のように団体名と資格名を正確に記載します。
志望する職種に関係する資格を取得予定の場合
医療事務の仕事に応募する際、まだ取得していない資格でも業務に関連があり勉強中であれば、履歴書にその旨を記載することであなたの意欲や向上心をアピールできます。
例えば「現在、診療報酬請求事務能力認定試験の受験に向けて勉強中」「2024年11月に医療事務技能審査試験の資格取得予定」のように、具体的な資格名と現在の状況や取得予定時期を記載しましょう。
ただし医療事務の業務に直接関係のない資格について「勉強中」と記載してしまうと、マイナスの印象を与える可能性があります。履歴書に記載する勉強中や取得予定の資格は、本当に業務に役立つと認められるものに絞ることが重要です。
また資格試験の合格見込みが立っていない段階で「取得予定」と記載するのは避けましょう。確実に取得できると見込まれる場合にのみ、取得予定の時期を記載するようにしてください。
虚偽の記載をすることのリスク
履歴書の資格欄に虚偽の情報を記載してはいけません。もし虚偽の記載が発覚した場合、たとえ入社後であっても信頼を失うことになります。
正直に自分の実力を伝えて、着実にスキルを積み重ねていくことが大切です。資格取得の予定がある場合は、「現在、○○の資格取得に向けて勉強中」と正確に記載しましょう。
今ある資格を書くべきか迷ったら
履歴書に何の資格を書くべきか迷ったら、転職のプロであるD&Mキャリアへご相談ください。豊富な業界知識と経験を持つ転職エージェントがあなたの経歴や目指す業界・職種を踏まえて、履歴書に記載するべき資格を的確にアドバイスします。
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